2000年8月号特集「学会賞建築は生き残っているか」の第2弾。先回掲載した日本建築学会作品賞建築リスト129を再追跡。あれから24年を経て、それ以後受賞した59作も合わせ、全188の学会賞受賞作品は、今どうなっているのか。加えて日本建築学会賞作品賞の成立と変遷、どこが転機となったかを分析。受賞作品が次々と解体されていく現実を前に、残る建築と残らない建築はどう違うのか、歴史に耐えうる建築とはどのようなものなのかを考えていく。
5月号特集「学会賞建築は生き残っているか2」より
巻頭論文
日本建築学会作品賞の創設と変遷をめぐって|松隈 洋 3
日本建築学会賞受賞建築の現在1949年─2023年受賞リスト 7
学会賞建築を見に行く
[倉敷アイビースクエア]誰のための建築か 50年後の倉敷アイビースクエア|岡北一孝 22
[瀬戸内海歴史民俗資料館]ユートピアから地霊へ|福濱嘉宏 24
[松川ボックス]背景と連続すること、背を向けて歩きだすこと|矢野 瞳+葛谷寧鵬 26
[上勝町ゼロ・ウェイストセンター]残り使われ続ける建築とは|木村 智 28
[郭巨山会所]繋ぎの想像力|木村俊介 30
考察
時代に耐えられる建築とは何か 残る建築、残らない建築、その背後にあるもの|鰺坂 徹 32
特別寄稿
「旧鎌倉近代美術館」の発想の原点をめぐって担当者が語るその設計過程|藤木忠善 36