住宅は住む人の世界観を表す。詩人の家はその詩世界に満たされ、尽きせぬ魅力がある。伊良子清白、堀口大学、立原道造、吉本隆明、岸田衿子、吉原幸子、吉増剛造、長尾重武、浅野言朗…。詩人の設計した家、詩人の住む家、詩人のいた家をめぐって、改めて住宅を設計する意味を考える。好評を博した2022年5月号「詩人の家」の第2弾。
6月号特集「詩人の家Ⅱ」より
堀口大學「葉山の家」
インタビュー ミューズと対話する詩的空間|堀口すみれ子 3
散策のすゝめ 箱庭の空気感と堀口大學の詩|桑原洋一 6
訪問記 海の響をなつかしむとき|當眞嗣人 8
立原道造「秋元邸」
しゃれた洋風の生活を包む一室住居 立原道造による唯一の実現作「秋元邸」|種田元晴 10
谷中の岸田衿子邸
遊びと創作の場 誰もが訪れやすい家|水澤明人 14
コラム 猫屋台を探して
吉本隆明が暮らした街|連ヨウスケ+山川 陸 18
鳥羽市「伊良子清白の家」再移築
漂泊する家|大室佑介 20
日光抄 その六十一/薬箱|平出 隆 23
国分寺の家
建築家、建築史家、詩人 3つの背景が生んだ建築|長尾重武 24
訪問記 史的教養と詩的素養が導く、心地よい格調|種田元晴 27
森の諧調
建築と詩の間合い MetamorphosisとFerrofluid|浅野言朗 28
中軽井沢散策 沓掛・長倉・星野・千ヶ滝・上ノ原をめぐって|浅野言朗 32
Poetry space 水族館
吉原幸子が見つめた世界|内山媛理 34
吉増剛造の家
津波被災地 宮城県石巻市牡鹿半島先端 鮎川地区で「詩人吉増剛造の家」をつくる話|細田みぎわ 36