家を建てようと思ったらハウスメーカーや工務店、設計者に依頼をするのが一般的だ。それでもごく一部、自分の家を自分で建てるという選択をする人がいる。彼らの家に対する思いは並大抵のものではない。その熱量、こだわり、感性、住宅への理想がダイレクトに反映された建築には、ほかの建築にはない魅力がある。手づくり感や、おおらかで自由な発想が楽しい。試行錯誤を重ねながら手を動かし自らの住まいをつくる、セルフビルドは発見の連続だという。彼らが手にした住まいへの気づきとは何だったのだろう。
「自邸とセルフビルド」より
テキストの中のセルフビルド
セルフビルドの愉しみ|長尾重武 4
住みかへの執心『小さな家の思想 方丈記を建築で読み解く』を読んで|種田元晴 6
事例
大菩薩峠《徳島》 地球を彫刻する|内野輝明 8
キテハ《滋賀》 生きる力を身につける家づくり|清水陽介 10
足軽屋敷《彦根》 百姓として改修する|川井 操 12
プロジェクトスペース「脱衣所」《東京》 プライベートとパブリックの間で|中島りか 21
「溶荘」《東京》 日々の営み|柳瀬正義 15
コラム
ジャン・プルーヴェの設計と施工が一体となったものづくり|横尾 真 16
伝説のセルフビルド建築
カラス城を探して|西川直子 19
コルゲートパイプの家 セルフビルド建築の継承|山崎太資 22
プーライエを訪ねて
引き受け、踏みとどまること|大村高広 25
プーライエが問いかけるもの|和久田幸佑 28
植田実がプーライエに見たものは正しかったのか|山本 至 30