「パブリック 図書館の奇跡」という映画を見た。寒波の夜、アメリカオハイオ州シンシナティの路上生活者たちが図書館を占拠する。公共空間とは何かを問いかけるヒューマンドラマだった。2019年6月、寿町総合労働福祉会館は横浜市寿町健康福祉交流センターに建て替わった。その地域の人たちの生活や生存に直接関係する重要な公共空間だ。そこで建築家が何を考え、それにかかわる人々はどう受け止めているのか。一つの建築ができることで生まれてくるものは何か。
「必要な建築とは何か 公共空間としての横浜市寿町健康福祉交流センター」より
座談会①
建築を生む、協働と葛藤|金子祐三×小泉雅生×高沢幸男×唐木研介×吉武俊一郎 4
管理者側の視点から?中路博喜さんへの質問|中路博喜 10
座談会②
寿地区の医療・保健・地域活動と横浜市寿町健康福祉交流センター|梅田達也×小西祐子×鈴木 伸×竹本真紀×吉武俊一郎 11
図解
写真で見る旧会館と交流センター|写真=井上 玄、本誌 18
まちの変化に向き合う設計提案 寿町健康福祉交流センター|唐木研介 22
必要な建築とは何か
場の力 寿町 旧センター4階のこと|山田清機+小島一郎 26
健康福祉交流センターの機能と寿町のまちづくり|吉武俊一郎 29
つくり手としてまちと向き合う|竹本真紀 33