かつての高度成長と五輪、万博の建設需要を支えた山谷・寿町と釜ヶ崎。求人方法の変化や労働者の高齢化で野宿者と福祉のまちへと変貌しつつある。どちらも都心にあることから今後、大きな変化が予想されるが、このまちに注目した活動が若い人たちを中心に広がりつつある。さらにここに来て、コロナ禍で誰もが先行きの見えない中、日本社会のひずみが最もあらわれやすい場所は今、どうなっているのだろうか。現場の声を聞き、知ることから始めよう。
「山谷・寿町と釜ヶ崎―コロナ下で考える」より
寿町報告
神奈川の困窮相談の現場から|出口綾子 3
釜ヶ崎報告
あいりん総合センター建て替え問題と再開発排除しない、持続可能なまちづくりとは|白波瀬達也 6
鼎談
共同リビングの発想から都市型ソーシャルファームへ||秋山雅彦+中島明子+林 泰義 9
座談会
コロナ下の山谷から考える|向井宏一郎+吉武俊一郎+油井和徳+義平真心+森下 響+ロンロ・ボナペティ 15
プロジェクト
◆寿町
15年を経て。ヨコハマホステルヴィレッジ|岡部友彦 20
◆釜ヶ崎
であいと表現の場ココルーム・釜ヶ崎芸術大学|高橋 亘 22
◆山谷
山谷での居住支援施設の設計から|大崎 元 24
山谷マップ Map at Mt.valleyのこと|毛塚雅清 27
「さんやカフェ清掃隊」とコロナ下に始めたごはん配り|義平真心 28
他者とすれ違い、出会う場を紡ぎ続ける、山谷の「路上の祭典」 バラエティロードSANYA|森下 響 30
あうんの十八年から見えてきたもの 現在の新型コロナウイルスの中で|荒川茂子 32
山谷の人情をつなぐ、まちの娯楽室 映画喫茶 泪橋ホール|多田裕美子 34
山谷を歩く
にぎわいの跡に|ロンロ・ボナペティ 36