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建築ジャーナル
2009
8月号
No.1154
定価:900円+税

特集

ゼロ年代の建築コンペ事情
―もっとコンペは面白い!

 


かつて、前川國男は「建築家の仕事は頼まれてやるものだ」と述べたという。
コンペ=設計競技とプロポーザル=提案競技は、建築家にとっては建築を思考する能力を鍛えて仕事を得る場であり、 入札による設計の劣化を避け、質を担保する重要な試みだ。
しかし、翻って考えてみると、その行為の社会的意義は、前川的な「頼まれ方」を社会的に合意することにこそあるのではないか。
2000年から始まり、不況と好況の間を揺れ動いたゼロ年代が、もうすぐ幕を閉じる。
「建築を依頼するプロセス」を通してこの10年間を眺めると、建築の公共性と社会性が改めて問い直されていることに気づかされる。

「ゼロ年代の建築コンペ事情―もっとコンペは面白い!」より

■ルポ1 邑楽町庁舎コンペ問題
建築家集団訴訟「和解」の意味 004
「建築家集団訴訟の成果」清水勉(弁護士) 006
■インタビュー
「海外コンペから見える日本の問題点」藤原徹平(隈研吾建築都市設計事務所) 009
「審査員にとって、審査は表現行為」五十嵐太郎 014
「六花亭Tea House Competition」五十嵐淳 020
■くまもとアートポリス再考
「『建築=文化』の意識が継続の秘訣」くまもとアートポリス事務局 016
「コンペが広がる手がかりは、何よりも建築家が変わること」伊東豊雄 018
「公共建築に希望はないと思っていたが、アートポリスで希望がもてた」小嶋一浩 019
■ゼロ年代の一等案! 002
■あのコンペ、どうなったの?
京阪中之島線駅企画デザイン・JIA U-40六甲山展望台・八尾商工会議所新会館 012

建築ジャーナル8月号表紙

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東日本版
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九州版
 

[ひと]
オピニオンの視線 自然な混ぜ垣が増えれば、街はもっと楽しくなる ― 木村求 024
設計事務所ダイアリー(41) 松田達(松田達建築設計事務所|金沢市・東京都練馬区)064

[論評]
都市政策に「グリーン・ニューディル」を ― 宮本憲一 023

[ジャーナルギャラリー]
大阪中央郵便局を残したい 049

[地域の話題]
東日本 豊多摩高校屋上の携帯基地局設置は白紙撤回/市民派市長によるメイヤーズ会 ほか 036
中  部 市民病院の実施設計、施工を一括発注/確認審査の過失、愛知県が控訴 ほか 040
西日本 大阪の魅力は市街地にあり/京都水族館問題/JIA総会2009 ほか 042
九  州 くまもとアートポリス「モクバンR2」完成 ほか 046

[批評]
モダニズム建築のメッセージ(8) 同潤会上野下アパート ― 松隈洋 030
布野修司の現代建築家批評(20) 渡辺豊和篇 その2「イメージの源泉としての異境 渡辺豊和の著作」 058

[実務]
美しき構造設計の世界(8) 「法隆寺金堂」 ― 稲山正弘 026
古川保の伝統建築万歳!(10) 「エコエコエゴエゴ」 032 (CPD単位取得プログラム)
神田順の「建築基本法」をつくろう(5) 「健康のための規格整備を」 034
反電磁波講座(44)  「携帯電話を子どもに使わせるのは危険」 ― 加藤やすこ 035 (CPD単位取得プログラム)
折り紙建築士養成講座(17) 「室内パースをつくろう」 ― 木原隆明 056

[NEWS]
五十嵐太郎の先読み編集局(8) 第53回ヴェネチアビエンナーレ国際美術展を建築的に楽しむ 028
World Report(7) 石にまつわるエトセトラ(ヨルダン・ハシミテ王国 その2) 渡辺菊眞 029
CULTURE CINEMA=志田歩「ポー川のひかり」 BOOK=柳々堂 054
Information 055
Focus 062




東日本建築集
レーモンド設計事務所、K計画事務所、盛総合設計、ヒココニシ設計事務所、KOB建築設計事務所
武田暁明設計事務所




中部建築集
浦建築研究所



西日本建築集
日匠設計、ガル・Space・Design、尾瀬耕司・くみ建築事務所、片淵建築事務所、伊藤設計室、
誠和建築設計




九州建築集
アーバンビジョン建築事務所


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