建築ジャーナル
2008 6月号
No.1137
定価：900円＋税
特集
改正建築士法がわからん
6月号特集担当／中村文美 表紙写真／川本史織 （YUKARI ART CONTEMPORARY）
改正建築基準法に続き、11月28日、改正建築士法が施行される。
｢耐震偽装の再発を防止し、法令遵守を徹底する。建築物の安全性に対する国民の信頼を回復する｣を目的に、 国交省は、建築士への規制強化に乗り出した。
現在、設計実務を業とする一級建築士は約10万人、二級建築士も含めると約30万人程度の有資格者がいると推定される。 今回の法改正によって、建築士事務所に所属し、業に携わる建築士は、3年ごとの受講が義務付けられる。
構造・設備技術者の国家資格が創設され、業務分担と責任の範囲を明示される。 しかし、あくまでも一級建築士制度の枠組みに上乗せした資格制度に賛否両論の声が巻き起こっている。
偽装の連鎖が続く中、社会全体がコンプライアンス（法令遵守）を求める風潮にあるが、法制度と実態が乖離していたら…。
改正建築士法が国民の信頼を回復する制度となるのだろうか。
｢改正建築士法がわからん｣より
| ■国交省に聞く｢改正建築士法｣一問一答 | 業務独占をしているのだから、建築士への規制強化は当然｜水流潤太郎 |
| ■急がれる建築基本法制定 | 耐震偽装による制度改革は消費者負担を増やすだけ｜木地鶴三 |
| ■改正基準法に物申す | なぜ、認められない｢統括建築士」「24条6 設計契約の書面添付｣の厳格化を｜出江寛 |
| ■設備設計一級建築士の遠く、険しい道のり | 地方設備設計事務所が生き残るには何はともあれ資格取得と設計受託機会の拡大 −設備設計の現場から｜児玉欽司ほか |
| ■たかが資格、されど資格の｢構造設計一級建築士｣ | 構造一級の資格要件に待った！ 法適合確認証明はただの紙切れか？ |
| ■賠償責任保険加入が設計者選びの判断基準？ | 賠償責任保険は誰のため？ 年間設計監理収入1.0％の保険料は安いか高いか −芦原太郎、手塚貴晴・由比 |
| ■品確法を裏付ける｢住宅瑕疵担保責任履行法｣って何？ | 欠陥住宅被害者救済には一歩前進 でも、中小工務店にとっては大打撃 |
