建築ジャーナル
2008 1月号
No.1130
定価：900円＋税
特集
2008年、
建築設計者としての生き方
1月号特集担当／浅野未紗子
表紙写真／「希望の『出口』を求めて」 撮影＝川本史織 （YUKARI ART CONTEMPORARY）
大手設計事務所による不十分な工事監理、こども環境学会会長がかかわった子ども施設での耐力不足、 途絶えることのない公共建築における低価格設計入札、住宅プロデュース会社下請けになる設計者、色や形にこだわるだけの住まいづくり。
昨今の相次ぐ建築設計者の不祥事、進む建築の分業化、顔の見えない建築づくりによって、 建築設計者という職能は、ますます社会から理解されなくなってしまった。 建築は、政治、経済、社会の影響を受けながら存在する。しかしそれは、建築設計者が時代の僕になることとは違う。
統括設計者としての責任とは何か、本当に私たちが求める公共建築の姿とはどのようなものか、そして、建築の原点である住宅建設において 建て主と設計者の関係はどう展開されるべきなのか。
新しい年の始まりに、あらためて「建築プロフェッション」について考えたい。
｢2008年、建築設計者としての生き方｣より
| 統括責任 | 日建設計に見る超高層建築の監理実態 市川駅前マンションの鉄筋不足 なぜ監理者は見逃したのか |
| 統括責任 | 遠藤建築士事件から広がった波紋 孫請け構造設計者の偽装で問われる元請事務所の統括責任 |
| 「建築家住宅」の行方 | OZONEとハウスコを分析すると 仲介業により「建築家とつくる家」は一般化に向かっているか |
| 「建築家住宅」の行方 | 近年名古屋事情が示すもの どうする？建て主の若年化と有名建築家の地方進出 |
| 「建築家住宅」の行方 | 佐々木敏彦さん（大久手計画工房主宰）が開発した究極の手法とは 思い出づくりではない建築力を鍛える建て主の建設参加 |
| 今日的公共建築の姿 | 長野県・泰阜村「だいだらぼっち」の先進例に学ぶ 人々が求める場所に人々が育つ建築をつくる |
