建築ジャーナル
2007 11月号
No.1128
定価：900円＋税
特集
設計事務所の
ワークライフバランス
11月号特集担当／中村文美 表紙写真／今田修二
建築学科の女性の比率が高まっている。大学関係者は異口同音に言う。 「女子学生の方が、男子学生よりも意欲的で優秀だ」。大学卒業後、国家試験を突破し、経験を積みながらも、 深夜に及ぶ就労時間と責任が問われるハードな職種ゆえに、出産・育児を機に離職せざるを得ない女性が多い。
1985年の男女雇用機会均等法成立以降、仕事の上での男女差は約20年の間でずいぶんと狭まった。 しかし、家庭における男女差を見ると、家事・育児・介護は依然、女性の肩に重くのしかかっている。
残業を美徳とする時代から、世の中はノー残業が当たり前となりつつある。 総合芸術と称される建築は時間で割り切られる仕事ではないにしろ、育児や介護で離職せざるを得ない設計者、 激務から過労に倒れる設計者を、「仕方がない」と片付けていいのだろうか。
建築基準法改定によって、設計事務所の仕事は一層増している。個人、組織の両面から、設計事務所のワークライフバランスを問う。
｢設計事務所のワークライフバランス｣より
| 01 | 日本女子大学住居学科卒業生 座談会 建築で働く女性の本音からワークライフバランスの鍵を探し出そう |
| 02-01 | アトリエ事務所 40代 生活に組み込む“大切な時間” 忙しくてもパワーは倍に｜前田由利 |
| 02-02 | アトリエ事務所 40代 家族と過ごす時間で芽生えた「誰のためにつくるのか」という意識｜安立悦子 |
| 02-03 | アトリエ事務所 30代 実務経験なしで事務所開設 仕事と育児が同時進行｜松野尾仁美 |
| 03-01 | 夫婦で設計事務所主宰 40代 保育園に預けず、育児は自分たちで 仕事の話は24時間意思疎通｜辰野智子・武山肇 |
| 03-01 | 夫婦で設計事務所主宰 40代 毎日が子ども中心のスケジュール 仕事・家事・育児を2人で分担｜中間伸和・中間順 |
| 04 | 女性設計者を支援する設計事務所 仕事も大事、子どもも大事、家族も大事 女性設計者、働きやすく｜川窪設計工房 |
| 05 | インタビュー 男も女も齢も区別なくワイワイガヤガヤが心地いい｜富田玲子 |
| TOPIC 1 | 女性管理職は0.003%、大手組織事務所はやっぱり男社会？ |
| TOPIC 2 | 子どもを生めない仕事環境に限界 |
